向田の火祭 準備作業
向田の火祭は数多くの準備作業を経てはじめて巨大な火焔の柱を作り出すことができます。ここでは、火祭り当日までの準備作業を紹介します。高齢化や子供の減少、時代の変革に応じて、組織や作業内容も少しずつ変わってきていますが、住人すべてが協力して伝統を維持していく姿勢は今も昔も変わりありません。
奉燈洗い
作業担当:子ども・若衆
伊夜比咩神社境内にて、奉燈に貼ってある紙を粗方はがす。紙を剥がした奉燈を、近くの用水路まで運びタワシで洗う。
綱ねり準備
作業担当:若衆のみ
「綱ねり」に備えて、綱の設置。藁叩きの機械を始動させる。藁叩きとねり綱作りは、ある程度やっておく。
綱ねり
作業担当:子ども・若衆・年寄
シコ(4本綱)は若衆、ミコ(3本綱)は年寄が練る。1本を捻じったものをさらに合わせて捻じり競争する。
子どもは、藁を束にして練っている大人に渡し、年配者は藁叩きをする。
手松明作り
作業担当:子ども・年寄
年寄衆が子どもに縛り方を教えながら手松明を作製する。
囃子方の練習
作業担当:子ども・若衆
向田集会所玄関前にて小学校6年生から中学生中心で太鼓と笛の練習。
松明しばり・松明おこし
作業担当:若衆・年寄
大木の周囲にシバをゆわえつけ、左右から大ナワでしばりあげる。クレーンで大木を起こし、ささえ木をさしこむ。
奉燈組立て
作業担当:若衆
伊夜比咩神社境内で、奉燈を組み立てる。クレーンを使って起こす。
砂とり
作業担当:子ども・若衆
浜辺に行って、海底の砂を採る。砂を干場に持ち帰って団子にし、御旅所に並べ榊をさしたてる。
祭り
伊夜比咩神社にて、火祭神事 > 奉燈広場に向け出発 > 奉燈広場に到着、大松明を旋回 > 御旅所にて神事 > 炎を灯した手松明を回しながら、大松明の周囲を回る > 大松明に点火 > 神輿・奉燈 伊夜比咩神社に帰還
後片付け
大人は大型、子どもは小型の奉燈を解体し、神社の蔵に片付ける。
車輪は干場に片付ける。子どもは作業後、民宿「さとみ」で昼食、最後に会計さんからお駄賃をもらう。大人は集会所を片付ける。